2009年 05月 06日
先日オーダーをいただいた、月猫のブローチペンダントを気に入ってくださったお客様から、ボタンをイヤリングに、ブレスレットの引き輪をクラスプにリフォームするオーダーをいただきました。 連絡をいただいたとき、ボタンは平たいものだと思いこんでいたので、ボタンの穴を利用して金具をつけて、デザインは花や月に見立てるのが無難かな、などと考えていましたが…。 現物を見てあらびっくり、コートなんかに使いそうな形の、大振りな琥珀(?)のボタンでした。 とりあえず、傷だらけで切断と穴開け時の切り跡が汚かったボタンそのものをきれいに研磨しながら、どんなパーツを作るか考えることしばし。 割と具体的に、ボタンそのものが目立つようにといったリクエストがあったので、装飾はシンプルかつ幾何学的なケルト紋様の透かしで、ボタンの穴を隠すようにしてみました。 仕上げもつや消しか燻しでマットにしたいということでしたので、先日のマットブラシが活躍です(笑) 余談ながらこのマット仕上げ、板バネタイプのイヤリングの耳たぶをはさむ部分にまで施すと、滑り止め効果が得られるというのも新たな収穫でした。 また、鏡面仕上げよりも耳への当たりが柔らかいような気がします。 ブレスレットの引き輪をクラスプに変更するのは、当初既製品を使うつもりだったんですが、話を聞いてみると四角いものをお任せのオリジナルで作って欲しいということでした。 うーむ、あの金具をイチから作るのは、手間がかかるしその分高く付いてしまうなぁと、既製品を眺めながら考えることしばし(笑) あ、この出来合いのクラスプの装飾部分を切り落として、自分で作った装飾をつければ手間も費用もかからず、ほぼオリジナルのものが作れるなぁ。 ただ、銀製のクラスプで四角いものというのがなかなか見つからず、あっても結構高くて切り落とすには忍びない出来のもの。 モナカ構造の真ん中ですし、板バネのパーツには硬さと粘りが必要なので、ここは涙を呑みつつもあえて真ちゅう製のものを使うことにしました。 というわけで、表側にはこれまたケルト紋様に合成ルビーを入れ、私の好きな(笑)裏側にはいつものバラを装飾しています。 引き輪とは異なり、留め金としては大きなクラスプ。 ブレスレット本体とは不釣り合いになるんじゃないかと危惧していましたが、思いのほかうまくマッチしてくれたので一安心。 これから納品、どちらも気に入っていただけるといいなぁ。
by cthulhu_dune
| 2009-05-06 09:56
| 銀細工
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